「は~い。」 「俺だけど。」 ドキっって心臓が締め付けられた。 「亮君・・・。」 「あぁ。開けえくれないか ・・・真幸。」 わたしは一瞬戸惑いながらノブに 手をかけた。 いつもなら、何の戸惑いもなく すぐ開けるドア。 戸惑ったのは、昨日のことが あったから。 そして、亮君の声があまりに 切なそうに聞こえたから・・・。