「亮君なの?」

そう言った真幸の目は、
真っすぐに俺を見ていた。


真幸の純粋な部分は、周りの
女の子をはちょっとちがってみえた。
守っていきたいって思っていた。


でも、そんな俺の感情は表に
出してはいけない。
気付かれてはいけない。

はずだった。

だって真幸は、親友の【女】な
のだから。

だけど俺は、親友を裏切った。

押さえていられなくなった感情が
いっきに溢れ出して目の前の真幸
に向けられた。

むりやり抱き寄せた真幸は、
本当に細くて今にも壊れてしまい
そうだった。


俺はきつく抱きしめた。