約束 ~生きていく君へ 余命半年と告げられて

病院の玄関。

自動ドアの向こうに温人の姿。


ポケットの中に手を突っ込んで
仁王立ち。



自動ドアの数歩前から息を整える。


ゆっくりと自動ドアが開く。


目の前の温人の笑顔に
吸い込まれていく。


ポケットから出された
温人の手がわたしを
温人の胸へと導いてくれる。



わたしをすっぽり包み込んでしまう。