俺は、家を出ると病院に向か
った。

会社には、迷惑をかけること
になる。

だが、連絡をいれると真幸に
気付かれる。


俺は蒸発するんだ。

架空の女と。


好きになってしまった女と。


真幸を傷つけることで、真幸
の気持ちが少しでも亮に向いて
くれたら。

俺の事を恨んでくれたら。

そして忘れてくれたら。

俺はそれでいいんだ。