翌朝、体調は最悪だった。

今日で最後。

そう自分の身体を震え立たせた。





「今日、遅くなるから。」


 「今日も残業?」


 「あぁ。」


 「この頃頑張りすぎだよ。顔
色も良くないし。」


 「大丈夫だから。今抱えてる
仕事終わったら落ち着くから。
心配するな。」



俺は、そう言うとひとつの約束
を思いだした。



仕事が片付いたら温泉に行こう。


その約束は果たす事ができなかった。



今日、俺はこのまま消える。


いつもと変わらないいってらしゃいの
kissが最後のkissになった。