「それであいつは決心した
みたいだ。真幸のそばを離れる
事を。 そして実行した。」
「そんな。そんなのって
おかしい！！おかしすぎるよ。」
「おかいいってことぐらい
俺だってわかってるさ。
だけど、お前の悲しむ顔をあい
つが見たがると思うか？
あいつは、いつだってお前の
事を一番に考えてた。」
「だからって。 馬鹿げてる
よ。おかしすぎるよ。 何な
のよ！！」
わたしは、溢れてくる怒りと
自分への情けなさで壊れてい
った。それでも、話しはまだ
終わらなかった。
「あいつは気付いてたんだよ。
俺の想いに。 ひた隠しにして
いた真幸への気持ちに。
そしてあいつは俺にお前を託した。」
「何言ってるの？温人は
知らないって言ってたじゃない。」
「あぁ。俺が初恋の相手だと
言う事には気づいてなかったさ。
だけどあいつは俺がお前を好きな
気持ちには気づいてた。」
もう、頭がおかしくなりそうだった。
