桜の恋模様

木下 魁(きのした かい)君、確か桃と同じクラスだったはずだ。


爽やかで優しい彼は男女問わず人気があって、憧れている女子も多い。


私もその一人だった。


「魁君と話すどころか抱きついちゃったょ///」


余韻に浸っている時に誰かが私に抱きついてきた。


「さくらぁ〜。遅いから迎えに来たよ。忘れ物はもう取ったの?」


「うん。何かもういいや。ごめんね?」


ついさっきの出来事のおかげで、その前にあった嫌な事は、今はどうでも良くなっていた。


「そっかぁ〜、じゃあ早く帰ろーまちくたびれちゃった。」


そう言っている桃を置いて私はさっさと玄関の方へと歩いて行っていた。


「えぇ?!桜なんで置いてくの〜?」


それから、桃は必死で私を追いかけてきた。


そんなに差はなかったのに、足の遅い桃にとっては結構な距離だったようだ。


「ぷっ。そんなに一生懸命走んなくても、置いてかないよ〜。」


私は一生懸命走ってくる桃が可愛くてつい笑ってしまっていた。