小窓から覗く太陽が、優しく部屋の空気を包む。

日差しにいち早く気がついたアルスは、二人を起こす。

『リグルと女の子っ!朝だよー。』

二人とも目覚めがよく、すぐに起き上がった。

「あぁ、おはようアルス。それと、カーラもおはよう。」

『あっ、カーラって言うんだ。おはよう!カーラ。』

カーラは、寝ぼけ眼を擦りおはようございます。と解釈した。

「昨日は夕飯も食わずに、寝てしまったな。朝は食わないといけないだろう。どうする?今から下りるか?」

脱衣所で着替えを済ませたカーラは、準備が出来たようで、今から行けるます。と返事した。アルスは、カペラなのでお腹が空いても食べる必要はないが、基本ペット扱いなので、大概食べる。

『僕ねっ、パン食べたいなぁ。』

うきうきしながら、早く下に下りるよう二人を急かす。

「そんなに焦らなくても、飯は逃げねーよ。」

『お腹空いたんだよぉ。リグルはカーラについて僕が寝てる間に、何かわかったみたいだから、ご飯食べるときに一緒に聞きたいっ!』

小走りで階段を駆け降りるアルスを、遠目で見ながらわかった。と何度か返事した。

「カーラはどうする?」

ちらっと隣のカーラに目を向け、問う。

「私もアルス君と一緒でパンがいいです。」