《結花side》


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馬鹿馬鹿しい。
こんなことしても無駄よ。私が裏切るんだもの。

皆川を抹消しなきゃ意味ないの。

ことの発端は私が二十歳の時だった。

皆川と私は私が中学3年からの5年間付き合っていた。
二十歳になってからは婚約までして、順風満帆な人生を歩むはずだった。

なのに、彼が就職して2年婚約を解消してほしいと言いだした。理由は今は仕事に集中したい、もっと上を目指したいということだった。でもそれは表向きの理由で本当の理由は彼の大学の後輩だった。

彼の大学の後輩で友人の妹に現在の彼の恋人、伊達優里奈が現れたのだ。

優里奈に近づくために今の職場を選んだ。

優里奈の父親、伊達道明(ダテミチアキ)が経営者だからだ。彼につけこんで家族ごと壊れてしまえばいい。

幸いにも留学の経験が多かった私は書類のみで採用となった。

あとは色目使って陥れるのは簡単だった。自分の身体を汚しているつもりはなかった。



すべては逆襲のため。