だけど、なんて言うか、

デートとか家に行くとか、
そう言うのが嫌なんだ。

どうしても、抵抗があるっていうか。

ぼそぼそつぶやくように発したそれは、
電話の相手の”彼”にちゃんと届いていて。


彼はこう答えた。

「それってさ、彼氏いらないんじゃない?」

「……」

「だって、好きだから、会いたくて。好きだから、話したくて。好きだから、近づきたくて。」

「…あ。 そっか。」

「うん。だろ?」