そして7月になった。


暑い今日この頃、あたしは屋上に呼び出しをされた。


…せめてもう少し涼しいところがよかったなー。


えー…あたしを呼び出したのは充と姜希と萩斗の三人ですね。


煉弥がいないところを見るとこの三人があたしの情報をハッキングしてるってことか。


ってあたし疑われるようなこと、したっけ?


………。


あ、下駄箱でやっちゃってるよ、あたし。


なーる、それで疑われてんのか。




「オマタセー」


そう言いながら屋上のドアを開けた。


なぜ『お待たせ』かというと指定時間より遅れてきたからだ。


「オマタセーって棒読みじゃんか!!」


プゥッと頬を膨らませてそう言う萩斗。


それは可愛いから許される行動であって充とか姜希がしたら警察に突き出されるかも(笑)


「ほんと、棒読みですね」


暑い中、涼しい顔をしてそう言うのは充。


「………」


暑さのせいで無言になっている姜希。


どうやら今は自意識過剰にもなれないようだ。


「暑いのに屋上なんかを指定してくるんだもん」


愚痴を言えば冷ややかな目で充が見てくる。





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