「どういった用件でここに?」


幹部の一人と思われるヤツに聞かれた。


ぅわ…見るからに無口!! てか女嫌いオーラが漂ってる!!


「煉弥にこれを渡しに」


と言って見せたもの。


あたしがわざわざ早起きして作ったお弁当だ。




「拓真…ナイスだ。 よくこの状況で話してくれた」


どうやら用件を聞いてきた紫の髪に銀のメッシュは拓真(たくま)というらしい。


「充………別に」


あたしをここまで案内してくれた銀髪に赤メッシュは充(みつる)というみたいだ。


「そういえば…萩斗は?」


と煉弥。


………萩斗?


「一発KOされました」


と充があたしを見ながら言った。


もしかしなくても…あのピンクの髪に茶色のメッシュかな?


「マジ?」


拓真が驚いた感じで言った。


「あそこでうずくまって…ってあれ? いませんね」


はて?と首を傾げてる充。


そして開いた屋上のドア。


「「あ」」


開けた主と見事にハモりましたよ、はい。


「萩斗…大丈夫か?」


心配の声をかける煉弥。


萩斗は苦笑いを返しただけだった。





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