真正面からの拳をしゃがまず、跳んで避けて─重力があるので落ちながら─体制を整えて頭に踵落とし。


床に綺麗に着地してうずくまる手前に鳩尾に回し蹴りを一発。


………試合終了。


これでも手加減した方なんだけどな…。


チラッと横に視線を向ければあと少しで決着がつきそうだ。




数分後───…


White roseの皆さんは見事に無傷で終わった。


床に視線を向ければ屍のように狼龍の皆さん。


「…手加減は?」


『『…一応』』


一応、か。


まぁここ最近暴れてなかったから仕方ないっちゃ仕方ないか。


パッと見、狼龍の皆さん、外傷はないんだけどなー。


ったく…しょうがない。


「藍達、運ぶよ」




二階の何もない部屋に運ぶと床に下ろしてもらった。


「みんなに解散って伝えて」


それを聞いて藍以外は出て行った。


「いつ目ぇ覚ますかなー?」


と近くにいる萩斗をつっつきながら言う藍。


数分後にはみんな目を覚ました。


早く帰って…と伝えあたしは隣の部屋で特攻服を脱いだ。


帰ったのを確認してあたしは藍と帰ったのだった。





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