「相変わらずそのスタイルやな。 いい体型してんやからやめればええのに」


後ろで頷きながら言っている琳。


いい体型って………軽くセクハラ発言じゃない?


睨んでいると玄関のドアが開く音がした。




「ただいまー…って萌架? あの…その殺気、しまってくれませんか…?」


後ずさりしながら顔を引き攣らせている藍。


ん? 藍………?


「お帰り、藍。 殺気って何のことかな?」


笑顔で言えばさらに顔を引き攣らせた。


「り………」


り?


「琳の馬鹿ヤロー!!」


何を言うのかと思えば自分のお兄さんの侮辱ですか、藍。


まぁこの殺気が誰に向けられていたものかは一目瞭然だから琳の自業自得じゃないかな。


あ、藍に言われてめちゃくちゃしょげてる。


はぁ…鬱陶しい…。


「あの、萌架? 心の声、漏れてるんだけど…」


藍に言われて気づいた。


え…だとしたら琳がしょげてるのにはあたしも関係してるの?


「どっちかって言うと…オレの言葉より萌架の言葉にダメージを受けてるっぽい」




そんな琳を放ってあたし達は倉庫へと向かった。





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