馬鹿な会話を胡蝶の総長としていると突然引っ張られた腕。


誰かと思い後ろを見てみれば煉弥、それにその後ろには幹部。


うわ…なんでいるんだよ………。




「狼龍の姫に手を出さないでもらおうか?」


そう言った煉弥はいつものおちゃらけた感じは一切なかった。


っていうか!!


「あたしは狼龍の姫になった覚えはない!!」


そうだよ!! 勝手に姫とかにするな!!


っていうかあたしは姫なんてガラじゃない。


「ほら、狼龍の姫じゃねぇんだろ? だったら胡蝶の姫に誘おうが勝手だろ?」


今…なんつった?


「おま「ざけんなよ!? あたしは姫なんてもの自体、お断りなんだよ!!」


それだけ言い捨てて煉弥が掴んでいる腕も振り払ってあたしはその場を後にした。




───…萌架が去った後の門前では


「ぅわ…萌架、怒ったね…」


と萩斗。


「だな、オレは知らねぇ」


と姜希。


「オレ、関係ない」


と拓真。


「僕も関係ないですね」


と充。


沈黙が続く煉弥と胡蝶の総長の二人。


「「俺らか」」


と煉弥と胡蝶の総長は嘆いたのでした。





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