「オレは腕だけでいい」


あらら…余裕こいちゃって………。


「どうなっても知らないからね?」


その言葉と同時に始まった。




殴ってこようとする。


さすが…兄貴の族に入ってるだけあってスピードも威力もそこそこありそう。


だけど当たるかどうかは別問題。


そのパンチを受け止めはせず、その腕を掴んで鳩尾に一発拳を入れた。


呆気ない…。


たった数秒で勝負ついちゃったよ………。


チラッと銀髪の方を向けば驚いた顔をしていた。


逆にやられたピンクはその場にうずくまっていて動く気配がしない。


あーあ…どうしよ?


もう一度銀髪を見ると我に返ったみたいで『そのまま放置してていい』と言われた。


ま、仲間がそう言うんならいいでしょ。




銀髪に連れられてやって来たのは…屋上。


定番すぎるだろ。


『どうぞ』と言われたので開けるとこれまたカラフルな頭が…。


あー…目チカチカしそう。


あたしが入ったことにより騒がしかった屋上が静かになった。


物珍しそうな目で見られる。


だから来たくなかったのに…。





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