学校まで送ってくれる、という藍の親切を丁寧にお断りしてあたしは今学校にいる。


っていっても下駄箱だけど。


開ければ落ちてくる封筒。


………気のせいじゃなければ昨日より増えてる。


鞄は昨日学校に置いて帰っているため手ぶら。


手に持って教室に行かなきゃいけないとか…なんか恥ずかし。




授業中なのに騒がしい教室のドアを開けるとみんなこちらに向いて「遅れたのに堂々と前から入ってくるとかカッコイー」など言ってくれた。


…みんなの"カッコイイ"の基準が分からん。


席に着くと周りはガランと空いている。


どうしたんだろう?と思いながらも机に伏せって寝る準備をした。


「紗瞳さん、遅刻してきたのにその態度はなんですか!? この問題を解きなさい!!」


………面倒。


だが先生を敵に回すほど馬鹿じゃないので席を立ち問題を解きに黒板の前へ行く。


…え、何この問題。 簡単すぎ。


サラサラと答えを書いて席に戻った。


「(おい、あの問題って難関大学の超難問問題じゃね?)」


なんて生徒の心の声。


先生も悔しそうに「正解」と言った。





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