するとすぐに気づいた二人組。


ピンクの方が話し掛けてきた。


「君、可愛いねー♪ オレと一緒に遊びに行かない?」


にこやかな笑顔を振り撒いて慣れた感じであたしの肩に腕を回してきた。


………ぅざ。


「可愛くないし遊びに行きません。 それより二年の紗瞳 煉弥(すずとう れんや)呼んでくれません?」


そう言うと空気が変わったのが分かった。




「あんた…総長の何?」


さっきまで黙っていた銀髪が問い掛けてきた。


総長ってことは………幹部か何かかな?


「総長に簡単に会わす訳には行かないんだよな」


さっきまでとは人が変わったかのように話すピンク。


簡単に…か。


「でも用事があるの」


ったく…兄貴の忘れ物でなんでこうならなきゃいけないのか誰か説明してほしい。


「じゃ…オレに一発でもかすったら会わしてやるよ。 ただし、時間は5分な」


挑発するような口調のピンク。


あたしを挑発した代償は高いよ?


「あとでグダグダ言わないでよ?」


「当たり前。 男に二言はねぇよ」


銀髪が時間を計るみたいだ。





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