ブーイングをしていた萩斗を拓真が連れていってくれた。


さすが拓真☆


頼りになるわー…。


なんて呑気に考えてると横から亜実が


「そんなんでバレないようにするの大丈夫…?」


と言ってきた。


痛いとこをつくのが大得意な亜実は見事にあたしの心に大きな傷をつけた。


あたし…亜実には言葉で絶対に勝てないわ………。




内心愚痴っていると拓真がこちらに来た。


あれ? 五月蝿いのがいなくなってる。


キョロキョロと辺りを見回していると拓真が


「萩斗…さっきの五月蝿いヤツなら木に縛ってるから大丈夫です」


ぉお、拓真が喋った!!


てか木に縛ってるって………まぁいっか?


「アゲハサン。 これからよろしくお願いします」


そう言って拓真はお辞儀をしたあと手を出した。


拓真の不思議な行動にハテナマークを出していると横から亜実が


「握手じゃない?」


と言って拓真が頷いた。


なるほど…そういうことか。


あたしも手を差し出して握手をした。


普通、こういうことって総長同士がするんだろうけどね?


深いことは気にしない。





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