ザワザワと騒ぎ出す狼龍。


すると二人がこちらに向かってきた。


総長と副総長か………。


つまり煉弥と充。


煉弥が口を開いた。




「White roseだよな?」


あたしが声を出せばバレる確率がかなり高いので目配せをして藍に対応してもらうことにした。


「ああ、そうだ」


藍が答えると煉弥と充は綺麗な眉を寄せた。


「普通、総長が聞いたら総長が答えるもんじゃないかな?」


表面上は穏やかな充だが出しているオーラは黒い。


「うちの総長サンは本当に信頼とかせんと口を開かんの。 ましてや敵か味方かも分からんようなヤツには絶対口を聞かん」


お、見事な対応だ、藍。


納得…までとはいってないようだが頷いたのが暗闇でも分かった。




「俺達、狼龍はWhite roseと同盟を結びたいと思っている」


静かになっている中、煉弥がそう言った。


途端にざわめきだす周り。


同盟…ね。


あー…ある意味面倒だわ。


さすがに藍も驚いたのかこちらを見ている。


自分の考えだけでなく総長が下すべき問題だと判断したのだろう。


焦っている姿は面白い☆





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