教室のドアを開けるとすぐにコチラに集まる視線、それに寄ってくる男達。


まぁ嫌われるより好かれてるっぽいからいいんだけど…こんなにも(クラスの半数以上)集まってくるとさすがに面倒だ。


みんなの話に適当に相槌を打ちながら自分の席へ行く。




隣にはすでに熟睡モードに入っている拓真。


相変わらず、綺麗な顔してるな。


と同時に沸き上がってくる好奇心は抑えられない。


スッと手を伸ばして柔らかそうな紫の髪に触れてみる。


予想通り、柔らかい。


んー…ずっと触っていたくなるような触り心地だ。


長めの髪を指にクルクル巻いて遊んだりしているといつの間にかHRも終わっていた。


にしても…萩斗と姜希、一体どこで油うってんだろう?


疑問には思ったが口には出さず教室を静かに出た。




人っ子一人いない廊下は異様なくらい静か。


だが階下では騒がしい。


どうでもいいことを思いながらも階段を上ろうとするとやけに騒がしくなった階段。


その騒がしい声は近づいてきているのであたしは駆け足で階段を上った。


ここまでくれば安心かな………。





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