ハテナマークを頭に掲げるあたしを他所にギャイギャイと言い争いしている姜希と萩斗。


それを傍観している充に近づきとりあえず朝の挨拶を交わした。


「おはよ、充」


「はよ、萌架」




傍目から見ていると姜希と萩斗の言い争いはかなりの場所を取っていて朝の登校してくる生徒にとってはものすごく邪魔だ。


しかし何も言ってこないあたり、さすが狼龍(ろうりゅう)の幹部をしているだけある。


(狼龍というのは萌架の兄が総長をしている族の名前です by.きょぉ)


んー…このまま放っといたらいつまで続けるか分かんないし、充は止める気なさそうだし。


あたしが止めますか☆


「二人共、通行の…「「黙ってて!!」」


二人に遮られたあたしはイラッときた。


せっかくあたしが言ってやったのに『黙ってて!!』だぁ?


ざけんなよ?




「ぉい、コラ…。 黙っててだぁ? 人様の通行の邪魔なんだよ!! そんくらい考えろ!!」


それだけ言ってあたしはこの場を後にした。




一方、萌架が去った後の下駄箱では───…


『カッコイイ………』と言われてるのだった。





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