帰宅後、有無を言わせないオーラを漂わせながらあたしの腕を引っ張ってどこかに向かっている充。


正直、充の家は広い(大金持ち)からどこが何の部屋か把握できてないから必然的に分からないわけで…。


聞こうにも聞けない雰囲気だから…困ったものだ。


目的地に着いたのか立ち止まったが…ドアを勢いよく開いてまたズンズンと部屋の中を進んでいく。


…えーっと、目的地はまだなのでしょうか?


またドアを開いたかと思うと…視界が一気に回った。




「………は?」


今のあたしの視界に映っているのは真っ白い綺麗な天井に豪華なシャンデリア、そして何故か充のドアップ。


それがさらにあたしを混乱させたのだった。


え…ちょっ………どういうこと?


慌てるあたしを上から妖しげな笑顔で見つめている充。


それはもう…楽しくって仕方ない…といった感じだ。


「充!? は…離してー」


バタバタと拘束されてない足で暴れてみるも…効果ナシ。


充は平然とした顔のままだ。


それどころかさらに顔に妖しさが増した。


ちょっ…危険だぁ!!!!!!





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