溢れそうになる涙を堪えてみつ君と埋めたタイムカプセルの場所へ足を運んだ。


大きな桜の木の下。


根元を掘れば錆(さ)びれた少し大きな缶が出てきた。


開けて手紙をいれて元に戻した。


もしみつ君が約束を覚えているのならば今年の冬にここにくるはずなんだ。


元通りに埋めて………また涙が出てきた。




本当はみんなの側にいたい。


離れたくなんかない。


…だけど一緒にいたらいつまでもあたしが甘えちゃうから、だから行くよ。


ねぇ、みんな?


また会えるけど…その時はあたしのことを覚えてなくてもいいよ。


恨まれてもいい。


あたしが…みんなと過ごしてきた日常を覚えているから。




強い決心を胸に抱いてあたしはみつ君と思い出の公園を後にした───…。




時間は流れあたしは今、イギリスにいる。


元々英語はできるし、先生にも留学を推(お)されてたから。


苦戦することもなく過ごせている。


ただ…優しさに触れるとみんなのことを思い出すんだ。


今頃、みんなどうしてるのかな?って………。





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