あたしがしてきたことは一生をかけても償いきれない。


そんなあたしを"好き"と言ってくれる人がいる。


だけど…その気持ちに答えられないあたしには酷く残酷なものである。


もちろん、あたしを"好き"と言った人も………。


あなた達があたしの過去を話しても軽蔑するような人なんかじゃないってことは重々承知している。


だけど…みつ君のことだけは誰が許すと言ってもあたしが許せない。




あたしが…


あたしがみつ君の…


あたしがみつ君の感情を奪ってしまったのだから───…。




──────────
─────………


別れることを知った日。


明日別れると知ったから…あたしは…思ってもいない、酷いことを言ったんだ…。


「ねぇ、みつ君?」


「なぁに、ほぉかちゃん」


「あたし今まで黙ってたけど…みつ君のこと、大嫌いだったんだ。 本当なら一緒にいることさえ、苦痛だったの」


しかも、笑顔で………。


──────────
─────………




それを聞いたみつ君はその場に崩れ落ち、病院へと運ばれ、目が覚めた時には感情を失っていた。






.