しゃがみ込んだ人物に目をやると…ピンクの髪が視界に飛び込んできた。


あー…萩斗か………。


ご愁傷様です。
(萌架がやったのにそれ!? by.きょぉ)


なんて心の中で思ってると…




「萌架さん」


ギュッ


今さっきとは違い程よい力での後ろからの圧迫…もとい、抱きしめられている。


あー…この程よい圧迫感…いいねぇ………。


って和んでる場合か!!


自分に渇を入れ(心の中で)充に言おうとしたとき…


ベリッて効果音がしそうなほどの勢いであたしから充を離した。


って誰が?


………あ、神の助けか♪


なんて呑気にボケていた。


…がそれも一瞬のことで次の瞬間には


「ひゃぁっ!!」


なんて声を上げていた。


その声を出させた本人は楽しそうに悪魔の笑顔を浮かべながら去って行った。


残されたのはあたし、しゃがみ込んでいる萩斗、あたしから充を離れさせた姜希。


あたしと萩斗と姜希は去って行った充の姿を呆然と見つめていたのだった。




あの悪魔の笑顔…どこかで見たけど、分からない。


疑問は解けずに時間だけが過ぎていくのだった。





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