狼龍を帰したことを伝えると総長の部屋に戻った萌架。
………藍に聞くか。
ニヤニヤしながら全部話してくれた藍。
聞き終えて第一声。
「悪趣味」
冷ややかな目で見ながら言ったものだからかなり傷ついてたもようだがそんなの気にしてられない。
でも…狼龍と胡蝶総長に告白された上に容赦ない攻め…か。
そりゃーあぁもなるか………。
今さっきの萌架を思い出しながら『モテるのも大変だな』と思ったのだった。
まぁ本当に自分だけではどうしようも出来なくなったらあたしか杷月に相談するだろうから…大丈夫かな。
総長の部屋の前に行き、ドア越しに
「無理だけはしないように」
と言った。
それが今のあたしにできるたった一つのこと。
あたしはいつでも萌架の味方だから頼りなよ?
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