濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-



「お前に言ったら遠慮していらねぇって言うと思ったから、相談しなかったんだ」


「…だって翔ちゃん。車だよ。そんな簡単に買える物じゃないんだもん…」


「お前が乗って楽になれんのなら、金がどうこうじゃねぇ」


「…翔ちゃん」


「今までお前に何もしてねぇんだ。これぐらいの事はさせろ」


「ありがとう。翔ちゃん…私の為にありがとう」




翔ちゃんは、私の事を考えてくれてたんだ。


凄く嬉しい。