濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-



「…こんばんは」


「どうしました?」


「あ、えっと…ここで働いてます竜崎 翔矢さんに用がありまして…」


「あの、失礼ですがどちら様で、どの用なご用件でしょうか」




広いロビーに入ると、二人の警察官が中に居て私が声をかけるとカウンター越しで話す。


なんて言おうかな…。




「あ、えっと、島崎紗耶と申します…差し入れを持って来たんです…」


「…わかりました。少々お待ち下さい」




警察官は私をじっと見つめた後、机の上にある電話を握りどこかへかけた。