「紗耶。俺はな、お前にプロポーズした日から…何があってもお前の手を離さないと決めた」 「…っ…ヒクッ……っ…」 「記憶が戻らねぇのなら…新しい記憶を作ればいいだけの話しじゃねぇか。もう一度俺の事を惚れさせるまでだ」 「…ヒクッ…翔矢さっ…うぅ…」 「お前が負い目を感じる事はない。そもそもあの時、俺が守ってやってればお前は傷つかずに済んだんだ…」 翔矢さんは私の両手をぐっと握り、瞳に涙を溜めて私を見つめる。 翔矢さんから視線を反らせずにいて…私はただただじっと見つめてた。