濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-



夜になると、親父とお袋も病院へ駆け付けると紗耶を任せて取り合えず署へ戻った。




「…竜崎さん…すみませんでした。俺が勝手な事をしてしまったばかりに…」


「いや…気にするな。これは事故だ。お前の責任じゃねぇよ。それに、紗耶は助かったんだ。心配いらねぇよ」


「……竜崎さん」




特殊部隊オフィスへ入ると、私服に着替え帰る用意をしていた所へ隊長に声をかけられた。




「犯人Cは意識不明の重体だ」


「…死んでないのか…残念だ」




隊長の目付きが変わったと思った矢先、俺は胸倉を捕まれた。