濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-



「いいなぁ。パパとママはずっとラブラブで。私もそんな風になりたいな」


「大丈夫よ紗耶。翔矢の性格は慎矢さんにそっくりだから、心配ないわ」




ママは小さく笑いながらそう言っては、小さな紙袋を私へ差し出してくれた。




「なぁに、これ」


「デートのお土産よ。紗耶へプレゼント」


「え…あ、ありがとう」




私は紙袋から小さな箱を取り出し、中を見てみた。


中を開くとそこには、ブランド物のメイクセットが入っていた。