「…紗耶」 「う、うん?」 翔ちゃんは後ろから私を優しく抱きしめながら、静かに名前を呼ぶ。 いつもの翔ちゃんの声なのに、違って聞こえるのはどうしてだろう。 本当くすぐったい。 「ありがとうな。身も心も俺に預けてくれて」 「ううん。私もそうしたかったから…私、嬉しかったよ」 またもう一つの新しい翔ちゃんが見れて、とっても嬉しかったよ。 翔ちゃん、かっこよかったよ。