黒の世界


「ちょっと待って!」



・・・衝動的だった。




なんで呼び止めていたかわからない。




なんでそう叫んでいたかわからない。




ただ・・・―





一人になりたくないと思ってしまった。



どうせ今帰っても、私はまた孤独を感じてしまうだけ。




「・・・どうしてそんな顔をする?」




「・・・え?」




冷たい瞳が私を捕らえる。