黒の世界


その後は話を交わさなくても、別に気まずくもなかった。



それでも良いと、思える自分がいた。



それは、隣にいたソウキが持つ独特の雰囲気のせいなのか、周りが賑やかだったせいなのかわからない・・・





でも居心地がよく、気づけば眠ってしまっていた。










「・・・っん」



目を覚ますと、まだ車の中だということに気づいた。





「わ!ごめん!」



どうやら寝ている間にソウキに寄りかかっていたらしい。



そのことに気づいて体を離そうとしたけど、肩にソウキの腕が回されていたから身動きがとれなかった。