黒の世界


「こういうの」




「まぁ・・・」



そう答えた私の何がおもしろかったのか、ソウキは不意に笑みをこぼした。



色っぽい唇が、形を変える。



そんな姿さえ、綺麗。




「ベッド・・・貸してくれてありがと。あの家、ソウキんちでしょ?」




「・・・あぁ」




「ごめん、私なんかが」




ソウキが窓の外に視線を移動させる。



暗い瞳に、バイクの光が移された。



全ての仕草が・・・妙にこの男を色っぽくさせる。