「ここから飛び降りて逃げろ。誰にも見つかるな。そこの道路を真っ直ぐ行け」 窓を開けた夢羅は、私を外に出そうとする。 「ここは2階だが低い。飛び降りても大丈夫だ」 「そんな事して夢羅は大丈夫なの?」 「さぁ…どうだろうな」 「じゃあ…」 「お前をここに連れて来たのは俺だぞ?責任を取るのは普通だ」 「……」 「…早く。真っ直ぐ行ったら街に出る事が出来る。“black”っていうバーがあるからそこへ行け。その店のオーナーが必ずお前を助けてくれる」