「奏のばあちゃん、今亡くなったって。」


奏の一言を聞いた葉菜は、奏を連れだした。


「奏、今日はもういいから、卓に連絡して来てもらいなよ。
明日、朝帰るんだよ。」


「わかった。うん。」


「葉菜、卓が来るまで一緒にいるから。」



「ありがとう。」



「奏!!」


駅の改札で卓が呼ぶ。
そして、そっと奏の手を引いて家に向かった。


「奏、何も言わなくていいからね。 側にいるから。」


そんな卓の言葉に、我慢していた涙が溢れた。


「卓、奏はおばあちゃんが大好き。奏の事一番応援してくれた。奏の頑張り一番ほめてくれた… 」


その先は泣いてしゃべれなかった。