いつも通りの朝。
何にも変わらない空。

七時に目覚ましが鳴る。
奏は無理矢理体を起こして洗面所に向かう。

朝が弱い奏は、いつもなかなか起きられない。

もう、起こしてくれる友達や後輩は部屋にはいない。
行きたくないなぁ…

そんなことを呟きながら、さっさと顔を洗い、歯を磨く。
朝ごはんを作り、お弁当を作り、学校に行く支度を済ませる。


「いただきます。 」

一人で黙々と食べて、茶碗を洗い、食後の一服をする。
マルボロライトの箱から一本取り出し、口にくわえて火を付ける。

それが、奏の朝。


慌てて家を出て、駅に向かい電車に乗る。
学校までは４駅。十分くらいの距離。
いつもイヤホンから流れる音楽を聞きながら、なんとなく乗る電車。
駅からなんとなく歩いて、なんとなく授業にでる。
そんな毎日。


学校が始まって、２週間くらいが経ったある日、掲示板の前に人だかりができていた。

なんだろう！？


そこには、成績順に選抜された授業の発表だった。