大通りをしばらく走って、私の知らない景色になる。 角を何度か曲がって、多分このまま進めば山……だよな? 「…着いたぞ」 見たことのない場所で停められたバイク。 「どこ……ここ…?」 「こっち」 「ちょっ…待って」 歩き出した和弥に私もついていく。 街灯がないから本当に暗い――― こんなトコに何の用があるんだよ。 「足元気をつけろよ」 「…余計なお世話だ」