「和弥」
「は?」
「和弥って呼べ。これ、絶対な?」
「………」
さっきのカフェで、少しでも良い奴と思ったことを訂正しよう。
やっぱこいつむかつく!!
学校では爽やかっつーか、紳士的っつーか……
こんな嫌味な奴じゃねぇのに、やっぱこいつも裏があるんだな。
「凜」
「…なに気安く呼んで…、っておい!」
また、眼鏡を取られてしまった。
「眼鏡姿も可愛いけど、こっちも可愛いな」
こんな路地裏で口説くつもりかよ。
「全然嬉しくねーし!」
「ったく、素直に喜べよ」
「お前に言われても全っ然嬉しく…、んン!?」
私は目を見開いた。
目の前には斎藤和弥の整った顔―――
私…キスされてる?

