「あー、まじで腹一杯…」
ラーメン屋を出ると、和弥は満腹というようにお腹に手を当てた。
「なんか、ごめん…」
そんな和弥を見てたら、自然と謝っていた。
「何で凜が謝んの?」
「だって…私に合わせてもらったし」
ポップコーン押し付けたのも私だし。
私がまた俯いていると、ポンッと頭に何かが触れた。
「じゃあさ、今度は俺に合わせてくれる?」
「う、うん…?」
「凜の家まで送らせて?…こうやって」
私の頭にあった手が下りてきて、私の手をとらえた。
こうやって…って。
手を繋いでってこと!?
「じゃ、行くぞ」
私が言葉を発する前に、和弥は歩き出して。
つられるように、私もちょろちょろと歩く。
学校で目立つ和弥は、もちろん今日も目立っていて、周りの女の子達の視線がハンパなかった。

