gangな恋



約束の日、私達は映画館の入口で待ち合わせた。




私と拓海、夏帆の3人は予定より早く到着してしまい、他愛もない話で時間をつぶした。




「すみません、待ちましたよね!?」




ほぼ時間通りに和弥と麻衣ちゃんが現れた。


たいして待ってないのに、謝ってくる麻衣ちゃんが可愛らしくて、思わず拓海の背中を叩いてしまった。




予定より10分くらい経った頃、走ってきた聖剛さんに目を丸くした。




「「…好青年に見える」」




私と夏帆の第一声がこれだった。




「えっ…好青年って……いつもはどんな感じなわけ?」


「「………チャラ男?」」


「ぶっ…疑問形…」


「ひでー!俺ってそんな印象だったわけ?つーか和弥!笑ってんじゃねーよ!」




しばらく聖剛さんをからかって、私達は映画館へと入った。