「凜……」
「ん?」
「先輩と何かあった?」
「っ!ゴホゴホッ」
飲み込むタイミングが合わずに、見事むせた。
「ちょっ凜、大丈夫!?」
「大じょっゴホッ。ゴホゴホ…はぁ…死…ゴホっ…ぬかと思った……ふぅ」
今度はしっかりとお茶を飲み込んで、息を整えた。
「……何もない、和弥とは」
さっきのモヤモヤがまた広がって、私は口を尖らせて答えた。
「そう、残念」
「…残念?」
「そ。お似合いなのになぁーって、凜と先輩」
「にっ!似合ってない!」
なんで和弥とっ!
女子に騒がれて笑ってる奴が!
あんな嘘の笑顔振りまいて…
しかも意味不明の電話しやがるし。
ガキ呼ばわりするし。
「………」
あーイライラする!!
なんで私が和弥の事で悩んでんの!?
私は一気にお茶を飲んで、またむせた。

