「すみません…」
私の横で、夏帆も頭を下げてくれた。
その時―――沈黙を破るように、治療室の扉が開いた。
その場にいる全員が息を呑んで……中からベッドに横たわる亜由美が出てきた。
酸素マスクをつけて、足にはギプス、包帯が巻かれた頭………
―――痛々しい姿。
眠ったままの亜由美は家族とともに、個室へと移動して―――
私達は呆然と見送るだけだった。
その場にいたのは私と夏帆だけで、他のメンバーには外で待ってもらっていた。
「………」
「………」
「夏帆。………先に行ってて」
「何言って…」
私は夏帆の顔を見れなくて、
「ごめん……頭、冷やしてくる」
ふらふらした足取りで、その場をあとにした。

