「どうしたの凜?」 「いやぁ〜、それが昨日の帰りにね――」 私が話そうとした時、クラスが一層騒がしくなった。 「このクラスに「りん」って子いる?」 そう。 なんとあの男、斎藤和弥が入って来たのだ。 しかも「りん」――― 私を探して。 当たり前のようにクラス中の視線は私に集まって。 斎藤和弥もそれに気付くわけで…… でも大丈夫だろ。 この地味さなら絶対分かんない! 「―――見つけた」