「もうあの二人はいいだろ……代わりに相手してやるよ」
スカートじゃなくて、ジーパンにしといてよかった……
って呑気過ぎだな、私。
そんな私の前に、和弥はすっと手を伸ばした。
「凜…お前はいい……男いんだから俺がやる」
「…は!?」
「いいから、お前はおとなしくしとけ」
「っ冗談じゃねーよ!REDQUEEN名乗られて、黙ってられっかよっ!!」
「あ゙!?お前女なんだぞ!?黙って見てろよ!!」
くぁーっ!!
む・か・つ・く!!
逆ギレしてんじゃねーよ!
なんで和弥に怒鳴られなきゃなんねーんだよ!!
でも…
「…………じゃあ…女は私がやる…」
これ以上和弥と言い争っても仕方ない……
私が折れてやるよ……
「ああ」
「和弥…負けたらぶっ殺すかんな?」
「ふっ、ばーか。……じゃ、行くぞっ」
私達は一気に殴りかかった。
REDQUEENの名を汚す奴はこの私が許さねぇ!!
ドカッ
ゴッ
バキッ
って何この赤女………
弱い………
ものの数秒で私の足元に倒れ込んだ。
和弥に目を移すと―――
「ぐはっ…」
まぁ、和弥が負けるなんて最初っから思ってねーけど、やっぱ強いな……
男だからなのか迫力があるし。
「はっ…お前ら弱い………。喧嘩ってのはな、素手でやるもんなんだよっ」
「そうそう。……って和弥、私が言いたかった台詞言ってんじゃねーよ」
「あ?お前は黙ってろ」
「…あぁ!?」
私達はお互いを睨みつけて
「「ぷっ」」
またお互い笑い合った。

