「ま、ぶっちゃけラッキーって思ってるけどな」 「え?」 和弥は私に笑いかけて、また窓の方へと視線を移した。 「断られると思ってたのに凜と出掛けられたし、迷子助けたらココのチケット貰って、……しかも今日は花火」 暗めの照明に照らされた和弥の横顔が綺麗で、私は思わず見とれてしまっていた。 「すんげー偶然が重なったっつーか……俺にとっては奇跡に近いよ」 「…和弥……」 「クス…そんなに見られると勘違いすんだけど」 「へ?……ぅわっ!」