「ははっ、凜変な顔なってんぞ」 始めは片方だけだったのに、何故か両頬を抓られる。 和弥の言う通り、私はきっとすごい顔をしてるだろう。 一方的にやられるのが悔しくて、私も和弥の頬っぺたを思いっきり抓ってやった。 「けっこう痛ぇな」 顔を歪ませて私を見る和弥がなんだか可笑しくって、 「「変な顔っ」」 私達はお互いの顔を見て吹き出した。 この時、周りから“バカップル”と思われてたことに、私は全然気付かなかった。