チュンチュン 「……ん…朝?」 小鳥の鳴き声で目を覚ます。 カーテンから差し込む光に、朝だということを知らされる。 「いつの間に寝たんだ…?」 制服に着替えて、いつも通りに髪を二つに結ぶ――― 「おはよー」 階段を下りてリビングに入る―― 「……姉貴…」 「なに?」 「化粧すればいいのに…」 こいつは私の弟、拓海(タクミ) 「うるさいわね。別にいいでしょ」 「ふんっ。あ、俺そろそろ行くわ」 朝ごはんを食べ終わって、拓海は家を出た。